これはもう、道具の循環を目指すKAIKAE.JPですが明言させていただきます。間違いなくコレクターアイテムです。なななんと、今は5万円以上する三条製作所の日本剃刀ですが、ざっかけない桐箱に書かれている価格は600円。今の1/100の定価の時代のものです。おそらく外していない推測になりますが、初代・岩崎航介さんのもので間違いないはずです。
木箱に書かれているのは、
硬さ 中くらい(Hv840〜870)
鋼の分子 秀
焼入の検査 合格
炭素鋼 日本剃刀
型 二丁掛
検査責任者印 (「岩崎」という捺印)
という情報。この時代の鋼、本当に良いんですよね。しかも、この頃の三条はスウェーデン鋼の可能性も高いです。
そして何よりも驚かされたのが、剃刀の本体に刻印されている「岩崎」が逆に打たれていたことです。実際に三条の鍛冶屋さんに画像を見せたところ、「これは本物ですし、刻印が逆さまって岩崎さんらしいですね」とのことでした。奇跡の品は、通貨などでも価値が高まるエラーアイテムだったのです。
岩崎航介さんと言えば、伝承と勘と努力がほとんどだった鍛冶屋の仕事に、冶金学からの顕微鏡検査や品質検査を持ち込んだレジェンド。幅広の桐箱で中に赤や黒のスウェードが敷かれているご本人も気合を入れて作った日本剃刀は展示で見たことがありますが、むしろ日々の日常品が未使用で残されていることは奇跡ともいえます。
状態が良いものに越したことはありませんが、岩崎さんの三条製作所を筆頭に銘が明らかな日本剃刀であれば、使用感があっても買取いたします。
KAIKAE.JPでは、日本剃刀だけではなく、折りたたみ式のレザーや西洋剃刀なども、国内外問わず著名なメーカーの美容刃物を買取いたします!